ヨモギ |
学名 | Ixeris stolonifera |
別名 | サシモグサ(指燃草)、モグサ、モチグサ、クサノハ 艾(中) |
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蓬 | 分類 | キク科ヨモギ属 (多年草) |
よく萌えるので善萌草、よく燃えるので善燃草、よく延びるので四方草(よもぎ)、など由来には諸説がある。和名の漢字「蓬」は、古くからの誤りで「艾(がい)」が正しい。 | 原産・分布 | 本州、四国、九州、小笠原。朝鮮。 |
神奈川県 | 全域できわめて普通に見られる。 | |
花の時期 | 9月〜10月 |
山野あるいは道端や空き地などいたるところで普通に生える。
種子の他に地下茎を伸ばして増えるので、新しい空き地にも数年で群生する。
揉むと香りが良く、古くから有用な植物として用いられた。そのため別名、地方名は多い。香りの主成分はテルペノイドのシネオール、ツヨンなど。
★食★春先の柔らかい新芽を使った草餅は全国的に有名。
そのまま天ぷらにしたり、おひたし、味噌汁の具、味噌に練り込んで蓬味噌にしても美味しい。
★薬効★下痢止め、止血、鎮痛、強壮。生薬名「艾葉(がいよう)」。
6〜7月に採取した葉を天日感想させたもの。香りの元は精油類で、主成分はシネオール。
民間療法で有名なお灸は、葉の裏面の白毛を集めた艾(もぐさ)を用いる。
上野原市秋山 130514
茎の高さは50〜120cmで、秋になると先端から大きな花序を出す。
一時勢力を強めていた要注意外来植物のセイタカアワダチソウの勢いが止まったように思える。
同じ場所では代りにススキやヨモギなどの日本勢が頑張っている。
ヨモギはセイタカアワダチソウなどと同様にアレロパシー物質を出している。
上野原市秋山 140908
葉は互生で羽状に深裂する。葉身の形は中裂〜深裂まで個体差が大きい。
表面は明るい緑色、裏面は毛が密生して緑白色。
上野原市秋山 130515
花序には小さな頭花が下向きに多数つく。
キク科にはめづらしく風媒花であり、花は全て筒状花で花弁が無く地味。
上野原市秋山 140908
今年の茎が枯れると来年に向けてロゼットができていた。
上野原市秋山 141109
冬にヨモギの枯れた茎に白い塊があった。
どうもヨモギクキワタフシ(虫こぶ)の冬の姿のようだ。あるいは残骸かもしれない。
ヨモギワタタマバエの幼虫によるが、
生きているヨモギでは表面に白い長毛が密生し綿塊のようになる。
幼虫は越冬すると図鑑にあるので、まだ中にいるのかもしれない。
東京都海の森 090117
ヨモギエボシタマバエによる虫こぶヨモギハエボシフシ(ヨモギ葉烏帽子フシ)。
上野原市秋山 120525