オクモミジハグマ

学名 Ainsliaea acerifolia var. subapoda
別名
奥紅葉白熊 分類 キク科モミジハグマ属 (多年草)
ハグマ(白熊)とは中国、チベットに産するヤクの尾の毛。仏具の払子を作る材料だが、花をこの払子に例えたとされる。葉がモミジに似たための名。 APG分類 キク科モミジハグマ属 (多年草)
原産・分布 本州(中部以西は日本海側)、九州北部。朝鮮、中国。
神奈川県 ブナ帯下部〜ブナ帯の落葉樹林の林床に生える。
花の時期 8月〜10月


山地の林内に生える。
茎は枝分かれせず高さ40〜80cmになる。先に穂状に頭花をつける。
上野原市秋山 230821


葉は茎の中央部に集まって互生する。
下の葉ほど葉柄は長く、葉柄の基部は赤味を帯びる。写真は2株の葉柄。緑色の茎が花茎。
上野原市秋山 230530


葉は4枚前後が輪生状に生える。
葉は卵状楕円形で、浅く7〜9裂するがさらに粗い鋸歯もあるの。基部は心形。
写真は花茎が伸びてきている。
上野原市秋山 230530


楕円形の大きな蕾。総苞片が鱗状に重なり合っていて目立つ。
上野原市秋山 230719


花は3つの小花(筒状花)からなり、舌状花は無い。筒状花の花冠の先が細長く5裂し、不規則に巻きながら縮む。
写真は1つの小花のみ開いたところ。雄しべが下向きに見えている。
上野原市秋山 230821


3つの筒状花の全てが開花したところ。雄しべが3つ突き出ているのが分かる。
花は他のキク科の多くの花と同様に、初めは雄性期で後に雌性期になる。開花直後、雌しべは筒状の雄しべの中に隠れている。突き出た雄しべだけが見えている花が雄性期で、雄しべの先から2つに裂けた柱頭が見えている花が雌性期
花の構造は木本のコウヤボウキに似る。
上野原市秋山 230830


受粉後の様子。
群馬県みなかみ町赤谷 121007

樹げむのTreeWorld Top