群生。世界中に分布し、日本のいたるところに生える。
神奈川県二宮町 120325
ハコベ |
学名 | Stellaria media |
| 別名 | ハコベラ(古)、ヒヨコグサ、スズメグサ 繁縷(中)、Chickweed(英) |
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| 繁縷 | 分類 | ナデシコ科ハコベ属 (越年草) |
| 古語ではハクベラ(波久倍良)。繁縷は漢名で、茎が長く連なり繁る様子を表す。長い茎の節ごとに付く小さな葉をヘラと呼び、ヘラをハク(靴をハク)草の意でハクベラとなった(吉田)。 | 原産・分布 | 日本全土。寒帯～熱帯の世界に広く分布する。 |
| 神奈川県 | 丹沢・箱根のブナ帯上部を除き広く分布する。 | |
| 花の時期 | 6月～9月 |
群生。世界中に分布し、日本のいたるところに生える。
神奈川県二宮町 120325
平安時代に書かれた薬物書である「本草和名」に登場する。
★食★春の七草に数えられ、七草がゆに入れられた。「こぼれ話」参照。
小鳥の餌としてもお馴染み。
神奈川県二宮町 110424
花弁は5個で基部まで2裂するため10弁に見える。
雄しべは4～10個、雌しべ(花柱)は3裂する。
神奈川県二宮町 110424
果実は卵形の蒴果。受粉すると、一旦下を向き、熟すと再度上を向き6裂して種子を出す。
神奈川県二宮町 110424
こぼれ話 「春の七草」 正月の七日に早春の野草を入れた粥を食べ、健康と長寿を祝う。このときに使用する野草を春の七草とした。種類は「セリ、ナズナ、ゴギョウ(ハハコグサ)、ハコベラ(ハコベ)、ホトケノザ(タビラコ)、スズナ(カブ)、スズシロ(ダイコン)」とされている。今ではスーパーマーケットで七草セットとしてお正月に販売されている(写真)。この風習は、平安時代の宮中行事に始まる。新年の初子の日(十二支の初め日)には「子の日の宴」が行われた。若菜を摘んで羹(お吸い物)にし、和歌をうたい楽しむことで長寿を祝った。また、正月15日には五穀豊穣を祈願して七種粥を食べた。この粥は七種(米、粟、黍、稗、みの、胡麻、小豆)の雑穀粥である。 室町時代になり、上記の行事が正月七日に若菜を入れた粥を食べる風習に変化したとされている。七草の種類は上記に限ったものではなく、その土地で採れる若菜を利用したようである。 七日の早朝、七草粥を作るときに、包丁で大きな音を立て調子を取りながら唄をうたう風習がある。 唐土の鳥が日本の土地へ渡らぬ先に七草なずなせりこらたたきのたらたたき 後半部分は土地により内容(かけことば)が異なるようだ。意味は不明だが、包丁の音に合わせて、子どもたちが大きな声で唱和する様子は、鳥追いの意味合いもあるように思える。 |