ツタウルシ

学名 Rhus ambigua
別名 ウルシヅタ
蔦漆 分類 ウルシ科ウルシ属 (落葉つる性) 有毒植物
ツタに似たウルシの意。ウルシについてはヤマウルシを参照。 APG分類 ウルシ科ウルシ属 (落葉つる性)
原産・分布 北海道、本州、四国、九州、台湾、中国、樺太、南千島
神奈川県 全域の、山地〜丘陵に分布するが、多くはない。
用途 特になし
気根により、他の樹木にはい上がる。主幹は宿主の幹を這い上がるが、枝は時として横に張り出すのが特徴(写真下)。宿主の枝のように見える。
春〜夏の成長期に葉や茎を傷つけると体質によりかぶれる。ウルシ科の中では、毒性が強いので注意が必要。毒成分は漆器の製造に使われるウルシオール。
宿主を選ぶ訳ではないが、スギ・ヒノキの幹を上る姿が目立つ。


丹沢
三ケ瀬川
080706
ツタウルシ樹


丹沢
三ケ瀬川
100624
ツタウルシ樹
1年目の茎は緑色を帯びた淡褐色。成長に伴ない暗褐色になり、樹皮が不規則に裂ける(写真上)。赤味を帯びた気根を、宿主の樹木の樹皮の隙間に絡めているのが分かる。
若い茎から生え始めた気根(写真下)。


丹沢
神の川
060730
ツタウルシ幹
1年目の茎と気根

群馬県
みなかみ町赤谷
080803
ツタウルシ幹
葉は互生で、葉身は3出複葉。幼いときには鋸歯がある(最下写真)が、後に全縁となる。→「樹も、年をとると丸くなる」
葉表はツヤがあり、凸状に反るので照り返しが目立つ。葉裏も若干ツヤがある。葉脈が浮き出る。


丹沢
神の川
060730
葉表

丹沢
神の川
060730
葉裏

丹沢
神の川
060730
雌雄異株
本年枝の葉腋に円錐花序をつける。花弁は5つで反り返る。雄しべは5つ。
雄花

北海道
音江岳
190630
ツタウルシの核果は、直径5mmほどの偏球形で、縦にしわがある。

秋田県
鳥海山
060830
ツタウルシは、秋には早くから、綺麗に紅葉する。まだ緑の葉の多い中に紅葉が目立つ。 紅葉

長野県
諏訪郡
入笠山
231010
紅葉

群馬県
みなかみ町
赤谷
051002
若い個体の葉には大きな鋸歯があり成葉と印象が異なる。本来単葉のナツヅタの若葉は3出複葉となり、ツタウルシと似るので注意が必要。 若い葉

群馬県
みなかみ町
赤谷
080802

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